ハゲを笑いにする人について。
「にわかラグビーファンです」という人について。
「ルールがわからない」
ラグビーを日本で普及させるときに、
大きく立ちはだかっていたこの壁。
それはもうドバイの建築物くらい高かった。
でも、そんなの関係なかったことが
今回のワールドカップで証明された。
そりゃそうだ。
野球をはじめる少年は、
ルールを覚えてから野球なんてしない。
たのしんでプレーしながら覚えていく。
ルールなんて、あとからついてくるのだ。
正直、ルールなんてわからなくても、
たのしめちゃうのがラグビーだと思う。
(もちろん覚えたらもっと面白い)
ラグビーは、実はものすごく
「自由」なスポーツなのだ。
(ゆえに「規律」や「判断」が求められる)
バスケよりもコートが広い。
サッカーとちがって手も使える。
バスケみたいにドリブル不要。
野球みたいにポジション固定なし。
アメフトみたいに攻守の切り替えなし。
卓球やテニスみたいに道具は不要。
あらゆる球技で最も人数が多い(30人)。
ボールを持ったら自由に走っていい。
そんなシンプルなスポーツ、
そうそうないんじゃないでしょうか。
①ボール争奪が常にフェアであること
②危険なプレーをしないこと
③ボールが常に最前線にあること
これらのルールさえ守っていれば
なにをやるにしても「自由」なのだ。
ものすごく雑に言ってしまえば、
「自由だけどズルはやめようぜ」
ってこと。
ともあれ、ラグビーというスポーツは、
「観たら面白いスポーツ」。
それが証明されたワールドカップだった。
*
どうしてラグビーは、
これほど国民を魅了したのだろう。
まず、「日本らしさ」があった。
あのジャージがいいんですよね。
ラグビー日本代表のジャージは、
我らが『日の丸カラー』(赤×白)で、
しかも、エンブレムは『桜』。
大和魂をもろに感じます。
あと、応援したくなる「純粋さ」があった。
みんな黒髪なんですよね、選手たち。
W杯から凱旋帰国するときに
空港でサングラスかける人なんて、
きっと誰もいないと思う。
それで好感をもてるせいか、
「カネのにおい」がしない。
モデルや芸能人と交流してるところや、
豪華な生活をしている系のものが、
ほとんど発信されていないんです。
(これからあるかもしれませんが‥‥)
少年のような純朴さがありながら、
お父さんのように大きくて強くて優しい。
そりゃ「カッコイイ」に決まってる。
応援したくなるに決まってる。
さらに、「勇気」をもらえた。
漫画をつくるための企業秘密を書いた、
『荒木飛呂彦の漫画術』という本のなかに
「最も人が感動するのは、人の勇気に触れたとき」
(たぶん合っています)とありました。
ラグビーは、まさにその「勇気」が
必要なスポーツだと思います。
日本代表の選手たちの勇気をみて、
自分も勇気をもらえた、という人が
たくさんいたのではないでしょうか。
(もちろんぼくもそのひとりです)
プレーの選択肢が多いぶん、
『判断する勇気』が必要だし、
タックルのようにカラダを張る
『命を懸ける勇気』も必要です。
だから、観ているほうは、チカラが入る。
「んぁ・・!!」って。
ひと昔まえは「チカラの入るスポーツ」は、
「総合格闘技」だったと思うんですけれど、
年末番組が「お笑い」にシフトしてから、
この「ガチで生身で戦うスポーツ」枠は、
ラグビーが担っていくのではないでしょうか。
(あ、相撲がありますね‥‥まぁまぁ)
「日本らしさ」+「純粋さ」+「勇気」
世界と戦う選手たちのそんな姿をみて、
ひさしぶりに「日本人であること」を
誇りに感じた人も多いのではないでしょうか。
これから、流行語大賞に「五郎丸」、
来年の4月には全国の高校で
ラグビー部入部希望者が殺到して、
日本代表の試合はいつも満員御礼‥‥。
そんな世の中がホントに
やってくるかもしれません。
*
ラグビーというスポーツがやっぱりまだ
「敷居が高い」とか「一部のマニア向け」
と思われているなぁ、と感じるのが、
「にわかラグビーファン」という言葉。
どうか、ルールなんてわからなくても、
「ラグビーファン」を名乗ってください。
それで「知ったかぶりが!」と怒る
ファンやラガーマンはいないと思います。
人生において、なんらかのカタチで
ラグビーに関わってきたほとんどの人は、
「ラグビーの魅力をもっと知ってほしい」
と思っていると思います。
ラグビーは、いつでもオープンです。
いつでも、誰にでも、好きになってほしい。
これは、ラグビーという競技の
特性でもあるかもしれません。
突然ですが、ラグビーを象徴するものは、
なんだと思いますか?タックル、ですか?
「楕円球のボール」であると、
ぼくは思っています(ベタですけど忘れがち)。
地球は丸いのに、ラグビーは楕円なんです。
もしも丸いボールだったら、
持って走りにくかったかもしれない。
ちょうど腕のなかにおさまる形で、
しかも、どちらに転ぶかわからない。
いつでも、誰にでもチャンスがある。
また、ラグビーは軽い反則が起きたあと、
「お互いにとってイーブン」な状態で
プレーが再開されるようになっています。
(先ほどのルールの原則の①です)
つまり、反則をした側にさえチャンスがある。
ラグビーは、どこまでも「フェア」なのだ。
だから「紳士のスポーツ」と呼ばれ、
イギリスのパブリックスクールで、
教育に活かされているのかもしれません。
(実はビジネス界でもたくさん活躍しています)
あと、楕円球だから、
「ひとりで壁打ち」できないんですよね。
壁に向かって蹴ったり投げたりしたくても、
まっすぐボールが返ってきません。
だから、かならず「友達」が必要になる。
ひとりじゃできないスポーツ。
カッコイイじゃないですか。
*
‥‥ラグビー業界への追い風に乗って、
かなり強気に書いてきました。
かつて「学生スポーツ」として
日本中で人気を博したラグビーは、
これから「日本代表を応援するスポーツ」として、
ふたたび熱を帯びていくでしょう。
(いや、そうであっておくれ〜い)
おなじ目標に向かって、
さまざまなバックボーンの人たちが
チカラを合わせて闘っていく。
そんなグローバルな視点も、
これからの日本に必要なことで
ラグビーから学べることだと思うんです。
(ダイバーシティ、っていうんですかね)
つぎのラグビーW杯は、日本開催です。
しかも、来年の2月からは、
日本が『スーパーラグビー』に参戦します。
世界最高峰のラグビーリーグに、
日本がチャレンジして、また強くなる。
(https://super-japanrugby.com/)
なんというタイミングでしょうか。
「にわか」でもなんでもいいです。
みんなで、ラグビー、観に行きましょう。
関係各所からの批判をおそれて
おそるおそる書いてきましたが、
これだけは自信をもって言わせてください。
「ラグビーは、
生観戦が
いちばん面白い」
ビールとおんなじです。
とりあえず生、なんです。
(たしかに、よしたに。)
勝って兜の緒を締める人について。
見知らぬ人に挨拶しつづける人について。
羽田圭介。
この名前をみてピンとくる方、
いらっしゃいますか。
芥川賞の「もうひとり」です。
彼に想いを馳せる日々です。
ちなみに、うちの母が電話で
「ピースまたきちって芸人さんなの?」
と言っていました。
* * * *
つい先日、大阪に本社のある
クライアント先へ出張に行った。
その企業は新大阪駅の
めのまえの大きなビルのなかに
入っていていた。
ビルのエレベーター手前には
天井まである大きな自動ドアがあって、
出入口には警備員が立っていた。
60歳くらいだろうか。
背中の曲がった男性である。
彼の横を、スーツを着た
サラリーマンたちが
勢いよくすれちがっていく。
その男性は、自分を通りすぎる
ひとりひとりに小さな挨拶をしていた。
もちろん、先を急ぐ人たちには、
彼の姿など目にも入っていないのだろう。
だれも会釈には応じていない。
ふと、想像してしまった。
その小柄な警備員の男性が、
自分の父親にみえたのだ。
たまたま入ったビルで、
ビルの警備員をしている父。
たくさんの人たちに挨拶をしている。
けれど、だれの目にも映っていない。
かのようにみえる。
うーむ‥‥
その日は、社長相手の
大きなプレゼンだったので、
この猛暑に東京からスーツを着て
すこし気合いを入れて来ていた。
13時のアポイントまで
まだ15分あった。
ネクタイを締め直すために、
トイレに行こうとその警備員のもとへ。
「スイマセン、お手洗いはありますか」
「あぁ、はい!その奥の左手にございます」
御礼を言ってトイレへ向かう途中、
ビル内のモスバーガーがあった。
お店のまえに大きな広告ポスターがあり、
「モフ、バーガー」に見えた。ホントに。
これは、どうでもいい余談です。
トイレからもどってきて、
一緒にプレゼンに臨むメンバーたちと
エレベーターへ向かう。
その警備員の男性とすれちがう瞬間、
「ありがとうございました」と言った。
そうしたら、しわしわの笑顔で、
「いってらっしゃいませ」
と言ってくださった。
その日のプレゼンは大成功だった。
それとこれとは関係ないかもしれない。
でも、たしかに勇気をもらった。
これまで、実にたくさんの
「はたらく人たち」を取材してきた。
建設業界、IT業界、エンジニア業界、
自動車メーカーの社長・社員たち、
スポーツ業界、地方のモノづくり職人、
ベンチャー企業の社長たち、
老人介護施設の所長、パチンコ屋の店長、
ネット印刷会社、産業廃棄物会社の社長、
東北のために活動をつづけるミュージシャン‥‥
まだまだ挙げればキリはない。
おそらく600人くらい‥‥?
新入社員だろうが、社長だろうが、
どんな業界だろうが、どんな職種だろうが、
どんな給料だろうとも。
自分の仕事に誇りをもっている人は、
まちがいなくカッコイイと思う。
「なんのために仕事してるかわからない」
そう思うときは、だれにでもあるだろう。
でも、取材のときに「仕事のやりがいは?」
と聞くと、異口同音にほとんどの人は、
「ありがとうと言ってもらえたとき」と言う。
はたらく、とは、そういうことなんだと思う。
* * * *
大阪に来ておもったこと、その1。
ふつうに分煙なしで
タバコの吸える飲食店が多い。
大阪に来ておもったこと、その2。
道を教えてくれる人がていねい。
おとなしそうな女性が、
「んもう嘘やろ、ってくらい
真っ直ぐ進んでください」と教えてくれた。
大阪に来て思ったこと、その3。
ビル受付の警備員の挨拶を
平気で無視する人にはなりたくない。
(たしかに、よしたに。)
「どうでもいいけどさ」と言う人について。
どうでもいいことを書こうと思う。
しかも、3つも書こうと思っている。
「どうでもいいわ!」とツっこまれても、
「だから言ったじゃないですか」と、
冷静沈着にお答えしたいと思う。
まるで弁護士・北村晴男のように。
・「クマ太郎」というキャラクターの
LINEスタンプをここ1年近く愛用している。
小学生が2秒で壁に描いたような
クマの子どものキャラクターで、
なんともいえない、ゆる~いセリフや
ゆる~いポーズがとにかく愛らしいのだ。
そのクマ太郎、
じわじわと人気を集めているのか、
あるとき、「クマ太郎2」がでた。
そして、その勢いはとまらず、
なんといよいよ「クマ太郎3」まで。
もちろん、クマ太郎が「推しメン」の
ぼくとしては、握手券がなくても迷わず購入。
平穏なクマ太郎ライフを過ごしていた。
ところが、あるとき。
なんと、クマ太郎の「母親」キャラが
登場したとかしないとか、噂を聞いた。
クマ太郎の母親キャラ‥‥
気になりはじめると夜も眠れず、
どれどれ、とスタンプショップで
検索してみた。
いた。
「ママ太郎」
ええぇぇぇぇえええ!
「クマ」は?!
クマ太郎というネーミングの文脈で考えれば、
そこは「クマママ」か「クマ母」でしょ‥‥。
「クマ」をそのまま「ママ」にすれば、
たしかに声に出しやすいのはまちがいない。
でも、そんなふうに「音」を優先させて、
母も「太郎」にしてしまったそのセンスこそが、
クマ太郎のいいところなのだろう。
・とある海外作家の書いた翻訳本を読もうと
1ページ目をめくったら、
まっしろのページに真ん中に一行だけ、
こう書いてあった。
「本書を二人の娘、アンとエレンに捧げる」
このページは必要なのだろうか。
「家族を大切にすると言っているのに、
お父さんときたら、朝から晩まで
本ばっかり書いているから
せめて完成した本は大事な
娘のために書いていたことにしよう」
‥‥と勘ぐってしまう私はイジワルか。
アンとエレン、うれしいのかな。
ふたりが何歳か知りませんが、
400ページくらいある経営書です。
ほんとうに捧げてるのかなぁ。
・これまでの人生、ずーーっと、
勘違いして生きていました。(ホント)
七人の侍の人って、ずいぶんと長生きして
いまでは刑事ドラマとか出ちゃうんだ。
っへぇーーー、と思っていました。
以上です。
どうでもよかったですか。
そうですか。失礼いたしました。
(たしかに、よしたに。)
「どうぞごらんくださいませ〜」と言う人について。
「あら、アナタも朝型なんですね」と言う人について。
とある出版社の社長の本を読んだ。
なんでも、彼は毎晩の会食があっても、
かならず2次会までは行かずに早く寝て、
早朝5時に起床しているのだという。
(「カラオケに行く奴は愚の骨頂」だそうです)
メールもこないし、電話も鳴らない。
タクシーへの不満が尽きない人について。
「実食!」「‥‥参りました」と言う人について。
2週間まえくらいだったでしょうか。
「食わず嫌い王決定戦」を
たまたまテレビで観ました。
(ずいぶんと「水」っぽいですね)
コーナーのあたまから観ていて、
1品ずつ「大好物」を食べていくわけですが、
‥‥わかるんです。
つまり、その、
「あ、この人、これ嫌いだな」
というのを食べた瞬間に感じました。
そして、やはり結果は、ぼくの予想どおり、
水谷豊さんは「ケジャン」が苦手で、
水原希子さんは「羊のチーズ」が苦手だった。
(水原さんの勝利でした)
たまたま今回だけかもしれません。
台本どおりかもしれません。
でも、ボーっと観ていましたが、
たしかな根拠のようなものがありました。
それは、
「美味しそうに食べていた」
ということ。
(俳優・女優さんだから? )
嫌いなものを食べるから、
それを隠すためにすこしだけ「嘘」をつく。
マイナスだったものを0にすればいいのに、
それ(苦手であること)を意識しすぎて、
0ではなくプラスになってしまう。
こういうこと、普段の生活でもある。
話はすこしだけ変わりますが、
昔、どこかで聞いたこんな話。
「あなたの強みはなんですか?」と
ある人に尋ねたとき、
みずから答えたその「強み」は、
実はその人にとっての「弱み」である、と。
逆説的で「ホンマかいな」なのですが、
ぼくは、わりとその通りだと思っています。
たとえば、かのイチロー選手に
「野球におけるあなたの強みは?」と訊くと、
ぼくたちは「足が速い」とか
「肩が強い」とか「打撃がうまい」
という答えを期待するかもしれない。
でも、本人にとっては
そんなの「あたりまえ」すぎて、
もっと意識的に克服しようとしている、
「日々のコンディショニング能力」と
答えるかもしれないということ。
‥‥あれ。わかりづらいですか。笑
もっとストレートに表現すると、
あんまりお金を持っていない人ほど、
「お金があるように見せる」し、
あんまり若くて綺麗じゃない人ほど、
「ワタシって若くて綺麗でしょ」と
アピールする傾向がある、ということ。
今のじぶんに100%満足している人なんて、
そうそういないと思います。
だからこそ、実際のじぶんとはちがうけど、
「こう見られたい」という欲がわいてくる。
「食わず嫌い王決定戦」を観ながら、
そんなことを考えていました。
それはさておき、このコーナー、
「王決定戦」というわりには、
いつ「王者」が決まるのでしょう?
『笑点』の「座布団」とおんなじで、
とくに枚数(1位決定)には興味がない、
ということなのかなー。
(たしかに、よしたに。)
メッセージ系アプリが多すぎる人について。
iPhoneのアプリをながめてみる。
「LINE」
「メール」
「Gmail」
「メッセージ」
「メッセンジャー」
どんだけ「メッセージ系」あるのよ。
ほかにも、Twitterのメッセージや
会社のチャットメッセージなども、
ある人にはあるのだと思います。
ちょっと多すぎやしませんかね。
いろんな人と、いろんなところで
やりとりをしすぎじゃないですかね。
しかも、あるところでは
必ず一行目に名前を書いて、
さらに「様」までつけたり。
(「お世話になっております」も)
あるところでは、
スタンプが怒濤のように押されたり。
あるところでは、
ほとんど意味を成さない
「★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆」
こんな「署名」があったり。
どこかの経路を断ってしまうか、
もしくは、もうそろそろ、
一元化することはできませんかねぇ‥‥?
LINEやキャリアメールもすべて1つのアプリで。
これらのアプリをそこでログインして、
そこから閲覧、返信できるプラットフォーム。
システム的にはむずかしくないように
思えるのですが、どうなんでしょう。
「もうすでにあるんじゃない?」
という声が聞こえてくるのですが、
iOSにも対応していて、
SNSだけじゃなくて‥‥とかで調べると、
あんがい、ないんですよねぇ。
(存在していたらぜひ教えてください!)
キーボードのスタンプや絵文字は
どうやって統一するんだ、とか、
オトナの権利の問題とかあるのかもしれません。
でも、ニーズはあると思うんですよね。
どなたか、天才的なプログラマーや
エンジニアの方がたまたまこれを見ていて、
「つくったよ〜」と連絡がくれば本望です。
(たしかに、よしたに。)