たしかに、よしたに。

あんな人やこんな人について、考えたことを書きます。すこしでも「たしかに」となりますように。

「どうぞごらんくださいませ〜」と言う人について。

アパレルショップの
店員さんの「接客」が苦手、
という人は多いように思う。
 
「どうぞごらんくださいませ〜」
(いや、言われなくても見るから)
 
「それ、ほかの色もあるんで」
(この色が気に入ってるんですけど)
  
「新品のもお出ししますよー」
(いざ買うときにお願いします)
 
「試着とかもできますんで」
(「とか」って他になにできるの?カスタム?)
 
「それ、きょう入荷したんですよ〜」
(だから‥‥なに?)
 
「それ、ほかの色もあるんで」
(それ、さっきちがう店員にも言われました)
 
‥‥挙げていけばキリがないけれど、
大きく2つのタイプがあって、
「中身がない」と「変な日本語」。
 
おなじ接客(サービス業)でも、
たとえば、マクドナルドのような
世界的な飲食チェーン店ならば、
たとえマニュアル接客だとしても、
中身はあるし、日本語もおかしくない。
 
しかし、セレクトショップやアパレルショップ
(とくに女性向け)のスタッフの接客だけは、
どうも「浮世離れ」しているように思う。
(「ショップ店員」って日本語がそもそも‥‥)
 
いろいろな事情があるのかもしれないけれど、
あんなヘンテコな日本語で接していて、
ちゃんと売れているのだろうか‥‥?
 
もちろん、ファッション業界で働く
すべてのスタッフの方がそうじゃない。
 
たとえば、『goro's』や『SUPREME』。
スタッフから話しかけてくることなんて、
まず、まったく、ない。
こちらが聞きたいことを質問すれば、
きちんと答えてくれる。なのでこちらは、
じっくりとモノをみて、選べる。
「愛想がないし威圧的」と感じる人も
いるかもしれない。でもでも、
お店のまえの通りをいつも掃除したり、
ご近所の人たちに丁寧に挨拶したり、
そういう姿をたまたま何度も見てきている。
意味もなく笑顔でこちらに近づいてきて、
初対面の自分に「わぁ、お似合いですネェ♡」と
言ってくる人より、よっぽど信頼が置ける。
 
たとえば、『HERMÈS』。
こちらのことを、「お客さま」として
接してこない(もちろんいい意味で)。
街のカフェで隣合った者同士が、
世間話でもするように自然体で会話をする。
そして、自分たちの企業哲学や、
製品への愛、こだわりや知識を、
どこまでも楽しそうに話してくれる。
こちらの表情やしぐさをつぶさにみて、
思い浮かんだ言葉を発しているように思う。
高校生だろうが中国人だろうが、
お金さえ持っていれば、だれに対しても
おなじ接客をしているほかの
「高級ブランド店」とはちょっとちがう。
 
そういった接客の質を上げるための
人材教育や社内研修にきちんとお金をかけているから、
サービスの質も上がっていて、その分だけ
製品の価格も高くなるのは当然なのですが。
 
そうです、レストランでミスをした店員さんを 
いつまでも説教をしている人や、
上司にはいつもペコペコしているのに
タクシーの運転手にエラそうな人っていますよね。
 
100円のお寿司屋さんと
25,000円のお寿司屋さんが、おなじ味で
おなじサービスなわけがないと思います。
 
文句があるならもっとお金を払って、
それ相応のサービスをしてくれる
レストランやリムジン・ハイヤーを利用すればいい。
 
高価なモノ(サービス)が、
かならずしも「いいモノ」ではないけれど、
いいモノは、高い。
 
これは、まちがいなく、そうだと思う。
 
 
(たしかに、よしたに。)